ついに3月も終わり、新年度を迎えました。
新年度といえば色々なことが変わる時期ですね。
学校では新たな学年に、ビジネスのシーンでは、人事異動、転職・・・など、さまざまですね。
そんな中、「新しい職場での自己紹介が憂鬱・・」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、そういった自己紹介の場面でつい誤ってしまいがちな日本語表現について、紹介したいと思います。
「○○○部署に新たに配属となりました。私では役不足な点も多いかと思いますが、よろしくお願いいたします」
さて、一見特に違和感のなさそうなこの挨拶ですが、実は1つ大きな誤りがあり、とんでもない意味になってしまっています!それはどこでしょうか?
「役不足」と「力不足」は何が違う?
正解を先に言いますと、「役不足」が誤りで、正しくは「力不足」です。
ここを誤ると意味がまったく逆になってしまいます!
「力不足」は、「力が不足している」つまり「私の力が不足している」ということになります。
それに対して「役不足」は、「役が不足している」つまり「私の力が(役が不足すぎて)あまってしまいます」ということになります。
「私では力不足な点も多いかと思いますが・・・」
新しい部署での慣れない仕事に対して、微力ながら頑張りますということが正しく伝わる表現ですね。
「私では役不足な点も多いかと思いますが・・・」
新しい部署での仕事は、私の力量ならば簡単すぎてしまいます、となってしまい、
これでは、新しい部署の方に大変失礼ですね・・!
逆の誤用もこわい・・・?
少し違った例ですが、逆に「役不足」というべき場面で「力不足」といってしまう誤用も大変なことになってしまいますね。
「そんな仕事、山田さんでは役不足すぎますよ!」と、山田さんを持ち上げようとする場面で
「そんな仕事、山田さんでは力不足すぎますよ!」と言い間違えてしまうと・・・
山田さんに大変失礼ですね。
まとめ
このように、1文字の違いでついつい認識間違い、言い間違いをしてしまいやすい言葉ですが、
その1文字で意味が真逆になってしまう事例を紹介させていただきました。
聞き流してもらえたり、笑い話で済んだり、ということも多いかもしれませんが、
相手によっては「失礼な・・!」と思わせてしまうことも十分にありますね。
すでにご存知の方も多いと思いますが、あたらめてご認識いただければ幸いです。